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13話 – 隠匿の炉床墓地(2)番外

  • 2015.11.19
  • 更新日:2018.10.08
  • RP日記

 


「ロード。お前、強かったんだな」
「ん? 何だ突然」
「墓地の最奥部で、あの複数のドラウグル相手でも一歩も怯まなかったじゃないか。私はお前がフロストトロールに痛手を受けたのを見て、大したことないと見くびっていた。すまんな」
「いや…嘘だな。見くびっていたならあそこで俺に中心を任せてはくれないだろう。あの位置で敵を食い止めておかないとメルヴィナが危険だからな」
「分かっていたのか、つまらん。お前の両手剣はああいう状況に強いからな」


「彼女、笑顔が出てきたな。俺が初めて会ったときは今にも倒れそうな顔をしていた」
「仲間が増えて安心しているのだろう。リディアも良き話し相手になってくれている」
「そうだな…。ルーシス、一つ聞きたいと思っていたのだが…」
「何だ?」
「メルヴィナは、あんたの不在中にハイ・フロスガーを下りたと言ったな。グレイビアードもその理由を知らなかったのだろう?」
「ああ。黙って居なくなった事は初めてだとアーンゲールが言っていた」
「彼女は大学のローブを着ていた。大学へ向かおうとしていたんじゃないか? そこでなにか記憶を失うような事故にあって…」
「確かにメルは今年ウィンターホールドの大学へ入学した。三ヶ月の滞在の後ハイ・フロスガーへ戻ったが、何かの用事で急に大学へ行きたくなったのかも知れん。しかし、おかしくはないか? メルの話では、気付いたらヘルゲンへ向かう馬車の上だったと聞いたぞ。もしかしたら国境を越えようとしていたのかもしれない、ともな」
「ひょっとすると…大学は大学でも、帝都のアルケイン大学へ行こうとしていたんじゃ…」
「なるほど、それはありえるな。アルケイン大学はウィンターホールド大学よりも蔵書数が凄いぞ、と話したら目を輝かせていたしな」
「それにしたって、彼女一人で国境を越える危険を冒してまで行きたかったのだろうか」
「問題ないだろう。あの子は今でこそ魔法を忘れてしまっているが、以前は一人旅が出来る程度には腕も確かだったからな」
「そうか、それなら…。いや、魔法はともかく、記憶を失う前だってあんな性格だったんだろう? やはり一人は危険だ…」
「今朝のことか? あれには私も参ったよ。でもまあ、眼福にあずかれたろう?」
「……」
「怖い顔するなよ。心配ならお前がしっかりと守ってやってくれ」


「言われなくてもそうするさ…」
「フフッ、頼りにしているぞ」


 

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